初雪が、温もりでとけたとき
ネックレスに2つの指輪をとおして、首につけた。
《ねぇ、雪乃の願いは…?》
由季…ちゃん?
《雪乃、夢をもって。》
「由季ちゃん!」
《強く願えば、願うほど、叶うから。
だから俺は…雪乃の願い、叶えるよ?》
由季ちゃん、今の雪乃の願いは………まだ分からない。
ただ、今は由季ちゃんとの思い出させて?
いつまでも、一緒だよね?由季ちゃん。
雪乃はいつまでも、このネックレス…外さないよ…?
数十年…数百年…
初雪が降っても、雪乃はつけているから。
由季ちゃんの温もりが詰まった、ネックレスと指輪。
雪乃のこと忘れないで。
だから、もう1つのネックレスは、由季ちゃんが一緒に持っていって?
初雪のところに。
空の、上に。
†完†