初雪が、温もりでとけたとき



警官の真似をする由季ちゃんの友達。
雪乃はただただ驚いた。



「山田颯哉っていう♪よろしくなっ。」


「あ…新橋雪乃です。」



ニカッと笑うと山田君は八重歯が見える。
それが、なんとなく可愛かった。



「んで、なんで泣いてるん?」


「あ…すりむいて、痛かったから…。」



笑って誤魔化すと、山田君は「ならよかった。由季に泣かされたんじゃろうかと思っとったけん。」と笑った。


山田君は、鋭い。
当たってる。正解だよ。



「んで、また学校いくん?」


「ううん…家に。」


「そうかや?そんなら、俺と遊ばんか?学校が休みやから来たけど、由季は学校で暇で暇で。」



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