初雪が、温もりでとけたとき
違う温もり
学校に行って、まず驚いたのは、千佳ちゃんの形相。
雪乃が教室に入るなり詰め寄られた。
「別れたって、どーいうことかしら?」
「ぇ…なんで知ってるの?」
「知ってるも何も…。」
頭に手を置き「はぁ…。」と溜め息を漏らす千佳ちゃん。
雪乃は、これほどまでもこの席がイヤだと感じたのは初めてだった。
………由季ちゃんと、顔あわせられないよ。
「千佳ちゃん、話しなら別の場所でしない?」
「いいけど…。」
雪乃は渡り廊下へと足を向けた。