初雪が、温もりでとけたとき



湖都先生は「ちょっと待っててね。」と言い、くじを作り始めた。
その間、教室がザワザワとしだす。



「俺、くじ運いいし、多分だいじょうぶ!」


「雪乃は学級委員なんてしたくないし…。」



茂野君と話して数分すると、パンッという音で教室中が静かになった。



「こっちが男の子。こっちが女の子。ピンク色でハートが書いてあるのが当たりっ!
全員が引き終わるまで開いちゃダメだからねー。」



みんなが列に並びだす。
雪乃は、千佳ちゃんに駆け寄った。



「あの先生、完全に面白がってるわね。」


「だよね。」



そんな会話をしているうちに、順番が回ってきた。
適当に引いて、席に着く。



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