初雪が、温もりでとけたとき



ヤバい…なんか緊張してきた。



「はーい、じゃあ開いてくださーい。」



カサカサとくじを開く音が教室に充満する。
そして「あ、違う!」「やったぁ!」とか言う嬉しいの声が出始めた。
雪乃も、そのうちの1人。



「やった!違う♪茂野君は?」


「当たっちゃった。」



なんかの冗談かと思ったけど、表情が暗かった。
本当に当たりを引いたんだ…ドンマイ。



「はーい、じゃあ当たりの人、立ってー。じゃあ、男子から自己紹介!」



テンション低いまま茂野君は立ち上がり「茂野実艶です。」と言った。
女子って、誰なんだろ…。



「蕉林春流です。よろしくお願いしますっ。」



うわ、可愛いーっ!
セミロングウェーブが似合ってて、二重の目。
守ってあげたい系だ!!



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