初雪が、温もりでとけたとき
そんなことを思いながら本棚にまた目線を戻すと、春流が戻ってきた。
「恵比寿君、最近ヤバいんだって。」
「へー。」
プリントをフォッチキスでとめながら、春流は言った。
「ノートも他の人に写させてもらってばっかりで。
あれじゃ内容も解らんだろう、て実艶君が言ってた!!」
「……。」
あの頃の、由季ちゃんがいなくなった。
いくら先生に怒られてもちゃんと自分でする由季ちゃんは、いない。
もう6ヶ月。
これだけの月日は、人を変えてしまう。
雪乃も、変わったから。