初雪が、温もりでとけたとき
シンシンと、でも軽やかに降る雪。
今年も、寒い冬が、やってくる。
「雪乃、寒いの苦手なのになぁ……。」
「ここに住んでるのに寒いの苦手!?」
「だって…手かじかんじゃうし…唇、真っ青なっちゃうし…。」
指をおりながら言うと、由季ちゃんはポンポンと頭を撫でた。
「大丈夫。」
「なんで?」
「今年は俺がいる!!」
そう言って、ギュッと手を握ってくれた。
「うわ、雪乃、冷たっ。」
「いいよ、放して。」
「大丈夫大丈夫。」