君に恋すること
机の中から出した…写真。




それは……
昨日のあたしと篤希。





丁度おんぶされてる時の写真で、
あたしは笑ってはしゃいでる。






『ちょ、暴れんなっ』



そう篤希が言った時くらいかな。






「はぁ…」
「捨ててきてやるよ」
「あ、ありがと」





剛は優しく微笑んで、
写真をゴミ箱まで捨ててくれた。




「んで、篤希は?」
「どっか消えた」
「屋上だろうな」
「だと思う」
「行かねぇの?」
「ん…今はね」






なんか今は行ける雰囲気じゃない。






結局、篤希は
昼休みまで教室に戻ってこなかった。






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