君に恋すること
「ホント鈴夏スキだよなぁ」
「うんっ!篤希大スキっ」
「いい加減付き合えよ」
「剛…お前俺の気持ち知ってんだろ」
「知ってっけど…いいじゃん?」
「そうだよ!剛のいう通り♪」




もう付き合おう!?
って…
付き合えたら幸せだろうな。






「絶対嫌だ」
「意地張りだな!」
「剛っ」




篤希が怒鳴ると、
剛は慌てて教室を出て行った。






「あのっ、一河くん!」
「あ…黒沢さん」






“黒沢さん”??
知り合いかな。





篤希はスッと立ち上がり、
廊下まで行ってしまった。





1人になったあたしは、
机にヒジを置いて
2人の姿をボンヤリ眺める。




「なに話してるんだろ」





ザワザワ声で
2人の声は全く聞こえない。



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