君に恋すること
「もう告白しろよ、返事決まってんだから」
「…。」
「曖昧な態度に冷めるぞ、鈴夏も」
「…。」
「さっきも篤希と黒沢の関係気にしてたし」
「…。」
「なんか言えよ!」






剛が話す…
だけど俺の視線先は
やっぱりあいつ…鈴夏だ。





「なんなら俺がチャンス作ろうか?」
「は?」
「告白のチャンスだよ」





剛は笑顔で
机の上に座り込んだ。






「今日の放課後とかどうよ?」
「…バカかよ」
「んだよ、情けねぇぞ?」
「お前だった若葉のこと待ってただろ?」
「それは言うな」





剛も恋してたな。
隣のクラスの若葉って女に。




結局、若葉からの
告白だったけど。





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