キミの日記『Cherry's Diary』
携帯でコウスケにメールを出す
フリをしながら教室を出ようとした時
「ね?桃乃木君の家にお見舞いに行かない?」
と、ヒカリが提案した。
「ダメ?ほら、この前の勉強も教えてもらってたしさ。」
そうじっと見つめるヒカリに促されて
数学の試験結果を思い出した。
確かに、
私は桃乃木のお蔭で数学の赤点は免れてる。
それに、必死に頼むヒカリの姿が
なんだか可愛くなっちゃって
ついつい、いいよって返事しちゃったんだ。
「じゃ、『今から美里と向いま~す♪』ってメールするね?」
「どーぞ♪どーぞ♪」
嬉しそうにメールを打つヒカリ。
なんか、恋してるって感じがして楽しそう。
その姿を見ていると、
「俺、好きなヤツいるから。」
なんて言ってた桃乃木の言葉が気になった。
それ、ヒカリだといいなって思う。
「何?美里?ニヤニヤして?」
「べっつにぃ」
私は何も知らないヒカリの肩に抱きついた。
「何よ?」
「ふふっ。喜ぶと思うよ~?桃乃木のヤツ」
なんていやらしい顔をしながら言ってやった。
「イジワルだね美里。」
「ヒカリだって」
まずは私の家に竹の子を取りに行き
それから桃乃木の家に向かおうってことになったんだ。