キミの日記『Cherry's Diary』
4章 ほつれる絆
外は雨が降っていた。
トタン屋根に雨粒が当たり
トン、
トン、
トン
と拍を打つ
雨は優しい。
その脈によく似た音は
安心と共に
自身の
焦る気持ちを察してくれる。
キミには好きな人はいますか?
僕をどう思っていますか?
答えは言わなくていい。
もう知っているから
それなのに何度も同じ質問を繰り返す。
僕は、焦っている。
身を焦がすような想いを
煮えたぎるはらわたを
抑えられない。
雨は
繰り返し
繰り返し
その音で
僕の心を
沈めてくれていた。
僕の気持ちは落ち着くのだろうか
トン、
トン、
トン
と外は優しく
冷たい雨が
柔らかく続いていた。
明日、晴れるかな。