キミの日記『Cherry's Diary』
下の部屋からお母さんが
ドタドタと走ってやってきて叫んだ。
「どうしたの?美里!!
あっ!おとうさん!!」
マスクをした裸族の父の姿を
見た母はあっけにとられていた。
「え~~~ん。お母さん、怖かったよ~~~」
「母さん聞いてくれよ。
美里ったらひどいんだよ。
お父さんをまた蹴ったんだ」
と、
訴えながら
自分のお腹をさすっている
裸族の長。
「・・・ハァ。
あなた、いい加減
パンツ一丁止めなさいよ。」
「だって、
お父さんだってわかるじゃないか?」
マスクしてたら
わかんないよ。
大体なんでいつも裸なのさ!
「だって、服を着たら洗濯物が増えるじゃないか!」
…はぁ…。
結局、あきれるあまり、
自分で氷枕を換えた。
土下座してお父さんはお母さんに平謝り。
熱はひきそうにない…。
そんなドタバタとした家に
ひとりの訪問者が現れた。
「あのぉ~?ごめんください。」
『母さん、ゴメンって』
と、謝っている父の声が家の中に響いていた。
「・・・・・。」
もちろん、
訪問者の耳にも届いていたに違いない。