キミの日記『Cherry's Diary』

月曜日の放課後

桃乃木がまた、やってきた。

毎日やってくるなんて

ホント、マメな男だ。


熱は引いてたんだけど、

なんとなくだるいから今日は休んでいた。


「熱は?」

「大丈夫。」


別に、用事も無いのに

こうやってやって来てくる桃乃木。


心配してくれるのはわかるんだけど

本当はコウスケに来て欲しい。

でも、コウスケ家知らないからなぁ。



部屋に入り、桃乃木が座ると

話すことも無く2,3分経過した。


1分が1時間

とも思えるくらいの長い沈黙。


桃乃木はしゃべんないし

私もしゃべんない。


何しに来たんだろ?

コイツ。


すると、桃乃木が口を開いた。

時計を見ながら桃乃木は何かを

思い出すかのように。


「俺さ、

子どもの頃、

美里と美里の家族と一緒に

遊園地に遊びに行く日

よく熱出したじゃん?」


そんなこともあったなって思い出す。

お父さんが、

「純君も連れておいで」

なんて言って

よく遊びに行く約束してたっけ。

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