キミの日記『Cherry's Diary』



「俺たちってずっと一緒にいられないよな」



「はぁ?何?急に。」



「あ、うん。常識的に…さ。

お前が、いつか誰かと結婚するとするとするだろ?」


「そうだよね。いつかは誰かと結婚すると思うよ」


「するとさ、旦那の許可なしには俺とは会えないだろ?」



そっか。そうかもね。


桃乃木とはもう会えなくなるんだ。


そう考えると、

口うるさいお父さんが

一人いなくなるような気がした。



嬉しいような。


悲しいような。


嬉しいような。


嬉しいような。



「ま、今、話すことでもないけどな」


その通りだと思うよ。





「お前が、風邪ひいても見舞いに来れなくなるんだな。」




そう言っている桃乃木は

すごく寂しそうに見えた。



「見舞いくらいいつでも来ていいよ」



「でも、バカが感染するのもやだな」



「ちょっと!!ひどくない?!」



すっと立ち上がる桃乃木。



「美里、そろそろ行くな。」



「帰れ!帰れ!!」


「はいはい。」


帰れとは言いながらも、

私は顔の横に置いていた

手を振った。


「バイバイ。」


すると、桃乃木は少し半笑いで


「お大事に。あったかくして寝ろよ」


と答え、私の家を出て行った。



意味わかんない!




でも、

ありがと。




桃乃木。
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