キミの日記『Cherry's Diary』
優しい風貌の秋口さん

その後ろを

小さくてかわいらしいみつばちゃんが

ちょこちょことついて来るそんなカップル。
 
見ているだけで癒しを与える。


それが病気ひとつで

見れなくなるって思うと切なくなる。


「健康って大切だよねぇ。」


しみじみという学子。


なんでだろう。

この子がときどきおばあちゃんに見えちゃうのは。


そんな中、始業のチャイムが鳴った。


でも、そうだよね。健康は大切。

みつばちゃん大変だなと、

思いながら私は自分の席へと戻って行った。

授業中、隣の席の学子が

肩を叩いて、自分の携帯を指差した。


「何?」


「読んで!」


メール?


先生にバレないよう机の下に

携帯を隠しながらメール受信フォルダを開く。


『今日、みつばちゃんと

一緒に秋口さんのお見舞い行かない?』


そう書かれている。


顔を上げると

学子はにこっと笑っていた。


学子。

いいとこあるじゃん。 

 

コウスケと私。

東国さんと学子を結んでくれたのは

秋口さんとみつばちゃんのおかげだもんね!


 
いいよね?



コウスケ。



私が秋口さんのところに

お見舞いに行っても。


今日もあんまり会えないけど、

代わりに昼休みいっぱい話そう?


ね?
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