キミの日記『Cherry's Diary』
秋口さんの手はみつばちゃんの頭の上。
なでなでしてもらって
満足そうなみつばちゃん。
ホント、カワイイな。
「俺は!?大親友の俺!!」
「お?おぅ。」
東国さん、少し元気を取り戻せたみたい。
戸惑う秋口さんが面白かった。
彼らの笑い声は
私の頭上を駆け巡る。
目の前にいるのに私はそこにいなかった。
桃乃木のお母さん…
楓さんが入院したの?
本当に
たぶん、しているんだろうな…
そう思う。
桃乃木、何で何も言わなかったの?
大事なことじゃないの?
頭を駆け巡るその施行に
だんだんと
考えるのが面倒になり
手にしていた携帯の
電源を切ろうとしたまさにその時…
――ブルルルル――
メールだ。
桃乃木?
受信箱を開くと
『DOKODEMO-MOBAILEからのお知らせ』
知らないアドレスだし
迷惑なメール。
「何?また、春野先輩?熱いね~」
こんな時にやってくるメールは
私と周りとの空間を裂くようでなんだか本当に嫌だ。
携帯を握りしめる。
本当にろくなことが無い。
「違うよ。ほらっ。」
「な~んだいたずらか。」
こうして秋口さんのお見舞いは無事終了した。