キミの日記『Cherry's Diary』
友達のカレシ
―ガラガラガラ―
「みんな席に着け!朝礼をはじめるぞ!」
と入ってきたのは担任の山田。
見た目は山の中で
はち合わせたら
完全に死んだフリをしないといけない種族に
分類される。
髪は重度に塗り固めたかのような純度の高い白髪。
強い毛根が織り成す個性なのだろう。
何度も剃ったであろう髭跡がすごく青い。
パリッとしている
ワイシャツからはお肉が少しはみ出していて
ベルトの上に乗っかっているのがよくわかる。
その姿を見る限り、
生理的に無理だけど
髭の手入れから結構まめな人なんだろう。
「じゃ、後でね。詳しく教えてよ!」
ヒカリ達のその声に私は笑顔で返し軽く手を振った。
彼氏。
彼氏かぁ。
そうだよね。
高校生だもん、
好きな子の話くらいはできないとねぇ。