キミの日記『Cherry's Diary』
━4月14日━

いつも、思う。

あいつが好きだ。

屈託無く笑うあいつが好き。

そばにいてくれるあいつが好き。

面倒をかけるバカなあいつが可愛い。

時間と努力が好きの証…

自分で思いを隠せてるのかなって思う。

なんかばれると照れくさいし、

今までの関係が壊れそうで怖い。


━4月15日━

冷蔵を開けると何も無いことに気がついた。

もう大人だから

何でもできるって思っていたけれど

一人で暮らすってのは

何でもできて

何にもできないことを痛感させられる。

母さんって偉大だった。


━4月16日━
 
気がつけば、

桜はもう散ってしまった。

先週雨が降ってたからだ。

今年も、お花見に行くことができなかった。

僕は… 

なんで、たった一言が伝えられないんだろうな。

美里に、一緒に行こって。

もしかしたら皆で行く

最後の思い出になるかもしれないからって。

…母さん。

頼むよ。長生きして。


━4月17日━

今日、検査の結果が出た。

母さんと俺とで説明を聞いた。

母さんは眉一つ動かさずにいたけど、

予想通り最悪の結果だった。

俺に気を使っていたのだろうか。

本当は辛いだろうに…。


母さんの着替えを持って帰宅。

その病院の帰り道。

かなり時間が遅かったにもかかわらず、

美里と会った。

アイツ、何してたんだ?

聞いてみると

プリン食われたとかなんとか。

バカな女。


本当に。

だけど、

なんか美里と話せてよかった。

元気…出たから。

つまらない話しかしてなかったけど思った。

やっぱり、自分には彼女が必要だって。
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