キミの日記『Cherry's Diary』
━6月4日━

美里、美里、美里…

ただ、呟く。

どうしてこんなに・・・。


つぶやいたらいけないのに。

  
━6月6日━

病院。

これで何回目なのか。

だいぶ手馴れたもの。

着替えを取りに行くと

美里が来てたのだと母さんが言ってた。


「喧嘩したんだって?」


そう言ってた。

そんなこともあったなって思い出す。

好きな人に会えないのは辛い。

だけど、好きな人に避けられるのはもっと辛い。

アイツが、教室で勉強をしている事は知っている。

だけど、話しかけたらいけない気がして

話しかけれない。

アイツは、俺がいないほうが幸せになれる。

俺は黙って去ったほうがいいんだ。


━6月16日━

美里と会った。

平日にもかかわらず

母さんの見舞いに来てくれるなんていいヤツ。

偶然か…。

少し期待してしまう。

帰り道、あのアホ、俺をからかいに来ていた。

俺の気も知らないで。

俺、はっきりと言えばよかったのか?

付き合いたいって。


自分の気持ちが

彼女に届くわけでもないのに。


俺は、黙って彼女の顔を見るままだった。


人生って辛いな。



━6月18日━



母さんが目を開けない。




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