キミの日記『Cherry's Diary』
あらかた片付いたとき
こんなにも寂しいと思うとは
思わなかった。
「何にも無いね。」
「そうだな。」
桃乃木の顔は天井を見つめてる。
「ここってこんなに広かったんだな。」
「そうだね。」
―ブッブー―
外からクラクションが聞こえる。
「純君、それで最後?」
私たちが荷物を持ち下のトラックの前に行くと
国枝さんが車に乗り込んでいた。
「えぇ、コレで最後です。」
桃乃木は手にしてた箱を
助手席に置くと国枝さんに言った。
「国枝さん、
俺後で自転車で行くんで先に行っててください。」
国枝さんがちらりと私のほうを見ると
「じゃあ、トラックは園の前に止めておくから」
というと、先に行ってしまった。
時間にすると
2時間も経ってない。
たったそれだけで
桃乃木のいた部屋は空っぽ。
何年も、何十年も築いてきた思い出が
無くなった気がして少しさみしく見えた。
桃乃木は自転車を下の階に止めてある
自分の自転車を押して来た。
「ちょっとだけ桜公園によらないか?」
その言葉は、
決して戻らない
二人の最後を意味していたように聞こえた。
こんなにも寂しいと思うとは
思わなかった。
「何にも無いね。」
「そうだな。」
桃乃木の顔は天井を見つめてる。
「ここってこんなに広かったんだな。」
「そうだね。」
―ブッブー―
外からクラクションが聞こえる。
「純君、それで最後?」
私たちが荷物を持ち下のトラックの前に行くと
国枝さんが車に乗り込んでいた。
「えぇ、コレで最後です。」
桃乃木は手にしてた箱を
助手席に置くと国枝さんに言った。
「国枝さん、
俺後で自転車で行くんで先に行っててください。」
国枝さんがちらりと私のほうを見ると
「じゃあ、トラックは園の前に止めておくから」
というと、先に行ってしまった。
時間にすると
2時間も経ってない。
たったそれだけで
桃乃木のいた部屋は空っぽ。
何年も、何十年も築いてきた思い出が
無くなった気がして少しさみしく見えた。
桃乃木は自転車を下の階に止めてある
自分の自転車を押して来た。
「ちょっとだけ桜公園によらないか?」
その言葉は、
決して戻らない
二人の最後を意味していたように聞こえた。