キミの日記『Cherry's Diary』
「ど~した?
こんな時間に」
「うん、お父さんに
ヨーグルト食べられちゃったからね。
それを買いにね」
「ヨーグルトを…か?わざわざ?」
「うん。」
「食い意地張ってるな。お前。」
やっぱりいつもの桃乃木だ。
「うっさいな。女の子の複雑な事情だよ。」
「ふ~ん?」
桃乃木は素っ気無く答える。
顔がウザッタイって言ってる気がする。
「ねぇ、桃乃木、
夜にかわいい女の子と
会話してるんだよ?
もう少し嬉しそうに話したら?」
「あのな、
いきなり蹴り入れられて
笑顔でいられるやつなんていねーよ。」
そりゃそうだ。
そんなことを言ってしまった自分、
ちょっと反省。
話題、変えないと。
「桃乃木、どうしたのさそんな紙袋抱えて。」
「俺は・・・」
と、何かを言いかけた瞬間、
口を止めた。
何か考えてる?
「俺も、男の子の複雑な事情ってやつだ。」
そう言い、紙袋を振って見せた。
「あっそ。」
桃乃木の紙袋を眺めながら考えた。
よく、桃乃木が着替えを入れている袋だ。
長年の付き合いからか、大方予想はつく。
雑に着替えが押し込まれているのだろう。
「友達のところにでも泊まりに行くんでしょ?」
私って名探偵。
「そんなとこ。」
やっぱりね。
分かりやすい男だね!