キミの日記『Cherry's Diary』
「な、暗いし家まで送っていくか?」
桃乃木が言った。
「何?ついて来たいの?」
意地悪そうに私は
桃乃木に言い返す。
それでもコイツは、
いつも「別に」なんて言いながらついてくる。
口が悪いが
お父さんみたいなやつだ。
「心配だからな。」
「ふふ、ありがと。」
あれ?いつもと反応が違う?
「バカが他の人を蹴らない様に
見張らないといけないから」
そう来たか。
でも私は、
桃乃木と話していたかった。
とにかく、
誰でも良いから今日の幸せを話していたかったんだ。
コンビニの帰り道。
私は桃乃木に聞いた。
「ねぇ、桃乃木って彼女いるん?」
「は?お前、いきなり何言ってるの?」
唐突な質問に少し戸惑っている様子が見えた。
「ど~なん?」
「いや、いないけど。」
そう言う桃乃木の顔は
少しだけ赤くなっているように見えた。
意外とかわいいともろもあるじゃん。
「お、お前はどうなんだよ。」
「へへへ、秘密。」
「なんだよ、それ。」
なんだか
このまま桃乃木をからかっても
面白いなって思えた。
先輩も私と話していたら
面白いって思うのだろうか?
少し気になる。
「ねぇ、男の子って
私と話してて楽しいって思うのかな?」
「はぁ?」