Promenade

そう思っていてもどうしようもなくて、とうとう自分のアパートに到着してしまった。


ちゃんとドアの前まで送ってくれた村山さんの目を見て言った。


「話しを聞いてくれてありがとうございました。村山さんのおかげで気持ちがスッキリしました。」


「…そっか。」


でも、村山さんはそれだけ言うとすぐに目をそらしてしまった。


「じゃあな。」
そして、そのままそう言って私に背中を向けた。