Promenade
「待って!」

考えるよりも先に体が動いていた。


私は帰ろうとした村山さんの服を掴んでいた。


「帰らないで…。
お願いそばにいて…。」


そう言って村山さんのシャツの裾をギュッと握りしめた。


「お前、自分が言ってることの意味わかってる?」


「わかってる。
だから、そばにいてほしいの。一人は嫌。寂しいよ…。」



「…わかった。後悔すんなよ?」


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