アズライト
「どんな映画よ 」


『わかんない
お父さんの幼なじみの
知り合いの映画って言ってた』

「随分遠いな
ロシア人って言ってたか」

『うん
知り合いはアメリカらしい』


「うーん
アメリカの自主製作だと
題名知らないと
わかんねえな 」

『そうなの?』


「日本と違って、向こうはアマチュア監督にも金出してくれる
機関があるから
おそろしい程映画があるし

アマチュアって
馬鹿に出来ない作品も多い

日本にもそういうのあったら
いいんだけどなあ」


『くくく 』

「何笑う 本当だぞ 」


『やーっぱり先生みたい 』


「だからおまえの名前は」



カチャ
『変な名前だもん 』


「ラオウか 」


『ラオウかっこいいじゃん』


「初めて意見があったな 」


『あー!!忘れてた!
【聖典・Ⅰ】の話してたね! 』

「そうだっけか 」

『ラオウの話で思い出したよ』

「別に今じゃなくてもいいよ」


『へ?』



「おまえと話したかったから
口実に使っただけ」





カチャ













「…おまえさ
こんなんでドキドキしてたら
ソッコーで悪い男に
捕まるぞ? 」


『どドキドキなんか
してない!!』

「噛んでますけど」

『………』







「だからさ

俺の女になる ? 」





カチャ






『…ゴメン

今 吹き出すのと照れるのと
どっちにしていいか困ってる』





「………肩震わせて
笑ってんじゃねえぞ」



『うくく バレた

とりあえずねー
教会で夜になると、モンスター出るのね?
んで、色の名前がついてるんだけど、それのWHITEが聖典・Ⅰ
GREENが【エメラルドの十字架】落とすよ 』


「了解 」


カチャ


「あ 小銭切れるから
夜中繋ぐだろ」


『うん 』



「またな ダン」


『あははははは』


ガチャ
ツーー

< 122 / 309 >

この作品をシェア

pagetop