アズライト
森の中は
少し寒かった





電話は真っ直ぐに飛んでいて



かなり奥まで行っていたが
20分位で
下草の上で みつかった




真っ暗だったから
青いランプの点滅は
周りの草に反射して
かなり目立った



土を払って、電話に出る





「もしもし」

『平気?みつかった?!』



「だから 出た 」

『よかったねー!!』






出口に向かって歩く


「着メロが高音だったから
結構遠くからでも
もう音 聞こえてたし

目星が付けやすかった」


『私の着メロって何?


「あ」


『高音って D'zとか? 』



「違う 」


『平井剣』


「違う 」


『中山直太朗? 』


「違う 」


『洋楽? 』


「ブー 」


『わかんない なんだろ… 』



「ドリフのコントの終わりに
回転舞台が回る時のBGM 」


『えええええ!!!
あのチャンチャチャンチャラッ♪
♪ッテッテレッテテッテ−って奴?!』

プツ

プーー−−



電池切れた

















「…ポルノの
『アゲハチョウ』なんて
 言えるか ばーーーか 」






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