アズライト
俺達はそのまま
参加賞の中身を覗いて

また馬鹿な話をしながら
馬に乗らずに
街まで歩いた



【WAN】に到着すると
教会の前に人が集まっていて
有志が初心者向け装備の
バザーを開いている



Maxim『アズも何か売って来るか?
ああいうの好きだろうw
俺、タバコ吸ってるから
入れてもらってきなさい』


Az『淳が ひとりになるからいい』



Maxim『 そっか』



Az『うん』


Maxim『……さっき

お前に電話したくて
しょうがなかったんだ
実は』


Az『? 充電なくなった?
私からかける?』


Maxim『でも、それは
Seroに対してフェアじゃないから
ものすごく我慢してる』



−アズ から電話をかけさせて
俺を好きって何度言わせても
その場のがれだ

文字だけでも
あのSeroの本音は
確実にアズの心に響いてる
− それがわかる


俺達だって
最初は全て、
文字だったんだ




Maxim『…なんかよ』

Az『うん』

Maxim『今日の肝試しで
Seroの話が1番怖かったわw』




−アズは軽口を叩かず
いつもみたいに笑わない

黙ってその場に立っていた




Maxim『−ちょっと用事ある
教会の中行こう』




Az『うん』




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