アズライト


プルル
プ

「俺チャット遅いし
うまい事書けないからハンデだな」

『変なの』

アズはクスクスと笑う


「…笑ってんのも今のうちだぞ
手 繋いで、抱きしめて
耳元で口説いたら
お前みたいなガキは
即落ちです。」




『…じゃあ今やってみてよ』



強気な声に吹き出す

「何チャレンジするんだよ
電話じゃ無理」

『……出来ないからだな』

「じゃあアズは出来るのかよ」



『……淳…。 』


「!!」








「……おっ…


…っおまえ!!!
こっ 声を武器にするんじゃねえよ!!」



『何で怒るのよー
名前呼んだだけじゃーん』


「トーンが違ったろトーンが!!!
肘ぶつけただろ馬鹿!!」

『…ごめんなさい』


「だから、笑い堪えてんじゃねえよ!」


『だって 淳 可愛いんだもん』


「…笑ってろよクソガキ…」

タバコに火を着ける
…うまく着かない



『あのね』

「なんだよ」


『私 自分に 自信が持ちたい』


「…ひとつも無い人間いるのか?
どこかあんだろう」


『最初にもらってないから
後から出来ても
グラグラしちゃうんだよ
…それに……』


「…土台から俺が作ってやるから
心配すんな
だから会う話進めようとしてる」

『淳と居たおかげで
それ 少しできた…』


「言葉の使い方違ってるな
居た、じゃなくて
これからも居るんだろ」



『…淳 』


「なによ。
さっきみたいな反則声出すなよ
あんまりやられると
明日には東京駅にいるからな」



『…頑 ってみるね
前から、すすめられてて
計画も立ってて
でも体弱ってるし
自信も
最初は私も た けど
今までも
怖 て、ずっと、出来なかった
そ…ら、言ってない事も話…』



「……おい
途切れてきこえねえよ!

お前まさか」



『 あり とう 
成功し ら 
全部話    』











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