アズライト



「 淳?!」

駆け寄って来たアズが
俺の肩を支える




− アズの細い手首を掴んだ −




「いや…大丈夫…

俺………

……すげえ

………馬鹿かもしれん 」





− 俺は
俯いていた顔を上げ

アズの髪と
真っ白な うなじの隙間に
左手を差し込み
まっすぐにその顔を見つめた






「…淳だ……」




− アズが甘い声で
しゃがんだままの俺に触れる


桜色の唇から漏れる 小さな吐息が
電気の様に 耳に触れた





… DJ1の香り 






− 想像していたより

ずっと華奢なアズの肩を抱き込み
細い 琥珀色の髪を
そっと 優しく撫でる





「…いや…独り言…

動きもしないでウジウジしてた
俺が…アホなんだ…

ヘッポコだ…」





− だって −









全 部 俺 の 

勘 違 い な ん だ か ら















…………なんで俺は

アズの事になるとこうよ……





『顔から火が出る』って

まさにこれだ……










− 頭を抱える俺から

 アズが離れた −








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