【コメコン】ご飯を待ちながら
「おい、どうすんだよ、コレ」
次郎は自分の目の前に置いてある皿を指差し聞いた。
「もう食べるしかないだろ」
「崖っぷちだな」
二人で密談をしていると、母がスプーンを持ってやってきた。
「はい、どーぞ! 召し上がれ」
「どうも……」
「ありがとう……」
ニコニコしながら自分たちを見ている母の期待に応えないわけにはいかない。
二人は死を覚悟して不思議なその物体を口に入れた。
「…………」
「…………」
「ねぇ、ねぇ、どう? かなり自信作なんだけど」
「死にはしないな……死にそうだけど」
「駄目だ死ぬ。オレ死ぬ」
「死ねぇ!!」