りんねの歌
空を眺めていると、眠そうにあくびをしているリオンが横に並んだ。
「どうかした?」
「また…夢を見たから」
「どんな?」
「あたしが母親だと思っていた人はあたしのお世話係だった」
『姫様、お初目にかかります、ルチアと申します。』
ニッコリと笑うキレイな女の人が第一印象だった。
「名前は…ルチア。あたしに魔法を教えてくれたの…」
「……ルチア?」
リオンが名前に反応する。
「知ってるの?」
「その人世界的な大魔法使いだぜ」
───ルチアが……。