りんねの歌




『凜音』



遠くにいたリオンがテレパシーを送る。



「…ちょっとゴメンね」



リオンの元に歩いていく。




「どうしたの?」


『もうすぐ出発しよう。』

「もう?」


『長居するとここがウェルトに狙われかねないから』


───ウェルト…。



凜音はふとあの凄まじい航空艦隊を思い出した。




───もし、爆弾をここに落とされたりしたら…。



凜音は周りを見回す。



楽しそうにお喋りをする人、一生懸命に仕事をする人……。



活力に満ちている。
楽しそうな雰囲気に心が痛む。



───あたしのせいで、この人たちの生活を壊しちゃダメだ…。







「わかった、今日行こう」



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