りんねの歌
「俺はリオン。お嬢ちゃんは?」
「…凜音。」
「りん…ね?いい名前だね」
リオンはニコニコと話を進めた。
「俺さ、旅してるんだけど一緒にこない?」
「……何の旅?」
「悪の退治!(笑)」
「……胡散臭いね……」
「ひどっ!まぁ、でも来ない?」
───行けば、ここから離れられる?
凜音は久しぶりに能力を使って男の本音を聞こうと試みた。
『あいつがこの近くにいると聞いたが…デマだったか?いや…でも西の廃墟にはいなかったし』
──悪の退治は本当みたいね。
凜音はこくりと頷き、男についていくことを決意した。