りんねの歌

何気ない1日だった。

私たちはいつものように夕食を食べていた。少し硬いパンと、暖かいスープ。いつもの会話。

それを全てぶち壊すように、押し入ってきた盗賊。

ナヤマが盗賊の相手をしている時、ルチアはすかさず私を床下に隠した。

「待って、母さま!私、私も戦う!」

「あなたはここにいるのよ、絶対に出てきちゃダメ」

バタン、と扉を閉める。

でも私はなぜか暗闇の中でも何が起きているのか映像としてはっきり伝わってきた。


切りつけられて倒れるルチア。

「ルチアーーーーー!!!!」

叫ぶナヤマ。その隙を見て大きな斧を振りかざした大男の斧に.....ナヤマが....


「いやあああああああああ」

私は大声で叫んでしまった。

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