りんねの歌

それから私は走って...廃墟にたどり着いた。

小さな家だった。

けれど、そこも賊が入ったのか、無残に殺された人がいて...

私は世界を、自分を、消し去りたい気持ちでいっぱいだった。


大好きだったルチア、ナヤマ.....

「どう...してっ!私だけが生きてるの....いきたい....いますぐあの人たちのもとへ....」


消えてしまいたい思いは私を突き動かした。

両手を手に自分で首を絞めて....


「ゲホ...っごほっ....」

それでも非力で、覚悟もない私は、自分自身で死ぬことは叶わなかった。


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