りんねの歌
「そなたの頼みならば聞いてやりたいのだがな、ここは入りたくて入れる場所じゃないのだ」
「でも私は...いつの間にか飲み込まれて...」
「勝手に来ただろう?そういうものだ。湖が人を選ぶ。水が、人の心を見る。鏡のように、決して偽ることはできぬ。いつだって水たまりを覗くと、そこには自分が映っているだろう?私たちは、いつも見ている。」
水龍の話はなんだか難しかった。
「偽りを持つ心は、この世界には来れないのだ。」
「偽りの心...?」
「隠し事、とかな。そなたは眩しいほどに透き通っている。そして、いつも愛されておる。さあ、時間だ。この水晶を通り抜けるといい。」
水龍がそういうと水晶がぴかりと光った。
「我が名はウル。水を司るもの。汝に我の加護を与えよう...」
パアアアアと眩しすぎて目を閉じだ。
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気がつくと森の中にいた。