りんねの歌
リオンが向かった場所はまた違うお店だった。
「ここは…?」
「んー服屋みたいなもんかな」
お店にはたくさんの布があった。
──ここが、服屋さん…。
凜音は店の隅から隅まで眺め、一つの布に目が止まった。
────キレイ!
前に眺めた夜空のような黒で、どこかなめらかそうだった。
リオンは凜音がその布地に目を奪われていることに気がつくと、店主に声をかけた。
「……オネエサン、これ一つ♪」
────え?