りんねの歌




「へー。すげーのな」



「歌なんて、久しぶりに歌ったよ」



「何の歌?」



「確か……"始まりの風"かな?小さい頃に教えて貰ったんだ」




数少ない、両親との想い出。こんな世界での唯一の温かい記憶。



───懐かしいわ……。





「んじゃもう寝るかー!」


「…いきなり?てかはやくない?」


「明日は朝が早いからな!しっかり寝ろよー」





凜音はため息をつき、今日の出来事を思い出しながら眠りについた。






< 34 / 144 >

この作品をシェア

pagetop