りんねの歌
└夢のキオク
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「りーんねー!」
あたしを呼ぶその声に振り返ると、あたしのお母さんがそこにいた
「はーいっ!」
まだ、世界がそこまで荒れ狂わなかった時あたしは確かに幸せだった。
お父さんとお母さんに囲まれて。
それだけで充分だったのに。
殺されたんだ、みんな。
正気を失ってた。
「おらどけよ!」
「きゃぁっ」
髪の毛を引っ張られるお母さんに、
「なめとんのか!」
「ぐぁっ」
大男に殴られるお父さんさん。
どうして。世界はこんなに変わってしまったのだろう……。
どうして。人間はこんなにも残酷で、醜くなってしまうのだろう……。