りんねの歌
世界のすべてを手に入れようとするウェルトとは違い、フィグルは世界の混沌を止めようと必死になってきた。
フィグルは戦争のしない国、そして平和を求める魔法の国。
「アクア姫…か。逸話ではないことを知っているのは今ではお前と私。そしてフィグル国の王家だろうな。」
「100年も前の話。当たり前でございましょう。」
「長く我が国の邪魔をしてきたフィグル…。本当忌々しいわ!」
「アル様……」
アルはわなわなと拳を握り締め、大声で言った。
「その娘を私の前に連れて来い!これは厳命だ!!」
「はっ、かしこまりました。」
―――フィグルめ。お前たちの思い通りにはさせまい。このアルが世界を混沌に満ちさせるのだ。浄化など、あってはならない!
こうして凛音は世界の思惑に巻き込まれていくのであった。