りんねの歌
―――……
「そっか…どおりで…」
「何よ?」
リオンが「うーん」と唸って、考え始めた。その姿を凛音はじっと見つめていた。
茶色い髪に、青色の瞳。整った顔立ち……
見つめているだけでドキドキする感情が何なのかを凛音はもう知っていた。
知っていて、知らないフリをしている。
「キレイな歌声が聞こえたんだ」
「うたごえ…」
「その声を聞いたらすーっとしてさ、んで意識が戻ってきたときには空を飛んでたんだ」
食事が出来たようで、リオンは話しながら器にスープを入れていた。
―――う…熊肉…。
「平気だっつったろ?」
ニコッと笑うリオンはどこかあどけない少年のようだった。