りんねの歌




ハッと目が覚めた凛音にリオンの顔のドアップがあった。



「わっ!!」


「凛音!よかったぁ~!」



ぎゅうーとリオンに抱きしめられた凛音は嬉しくて、リオンの腰に手を回した。




「腹減ったか?何か食うか?」

「なんで起きていきなりご飯なのよ!」



ぺシっとリオンの頭を叩くと「へへっ」と笑った。



「あのね、リオン」


「んー?」


「夢を見てたの…」


「夢?」


―――小さい頃の、記憶の夢。


「暗い王室に、高級なドレスを身にまとったあたしがいた。」


「凛音が……?」


「あたしは凛音。フィグル国の姫……」


―――そして、アクア様の生まれ変わり…。





< 61 / 144 >

この作品をシェア

pagetop