りんねの歌
ハッと目が覚めた凛音にリオンの顔のドアップがあった。
「わっ!!」
「凛音!よかったぁ~!」
ぎゅうーとリオンに抱きしめられた凛音は嬉しくて、リオンの腰に手を回した。
「腹減ったか?何か食うか?」
「なんで起きていきなりご飯なのよ!」
ぺシっとリオンの頭を叩くと「へへっ」と笑った。
「あのね、リオン」
「んー?」
「夢を見てたの…」
「夢?」
―――小さい頃の、記憶の夢。
「暗い王室に、高級なドレスを身にまとったあたしがいた。」
「凛音が……?」
「あたしは凛音。フィグル国の姫……」
―――そして、アクア様の生まれ変わり…。