りんねの歌
もう一つ、アルは疑問に思うことがあった。
「リクレを従わせ空を飛んだと?そんなことあるわけがなかろう!」
アルは近くにあった食器を手で振り落とした。
食器の割れる音に兵士はビクッと肩を震わせた。
「リクレが人に従うわけがなかろう!!」
リクレが人の姿になることも、テレパシーを送れることも普通は知らない。
ましてやリクレがオーラで人を見分けるなど知るはずがないのだ。
「もう一度チャンスをやろう…!航空艦隊はだせない。兵隊を集め、地上で責めよ!」
「ハッ!!!!」
兵士は急ぎ足で仲間に伝えに行く。
───今度失敗すれば俺らの命はないな…。
男は拳を強く握った。