りんねの歌
「凜音を見守ってくれ。おぬしはテレポーターであったな?」
テレポーターつまり瞬間移動能力者。
この世界で魔法を使えるものは数多くいるが、超魔法を使えるものはごく僅かである。
そしてその超魔法使いよりも数が少ないのが超能力者。
生れつきのものだから、頑張っても取得はできない。
超能力者がこの世界ではざらにいると考えられがちだか、それは中級魔法使いが魔法陣を用いて短距離を移動しているだけなのであった。
そういう意味では超能力を使えた凜音はそれだけで貴重な存在なのであった。
「はい」
「手は出すな、だが報告を待っている」
「仰せのままに……」
───凜音よ…世界を救ってくれ…。
王は目を閉じ、祈った。