自宅から2駅の所にある海浜公園。



そこで一人、さっきまでの出来事を思い出していた。



―2時間前―



咲「間違いないんですか…?」



医者「残念ですが…。かなり進行しています。
正直言って、ここまで何もなく来れた事に驚いています。」



咲「そんな…。手術をしても駄目なんですか?!」



医者「今の医学では…。残酷ですが、薬で延命治療をするしかないんです。」



咲「…それで…あとどれくらい…生きられるんですか…?」



医者「個人差はありますが、薬での治療を続ければ半年から一年、それ以上の可能性もあります。
今後の進行状態にもよります。ご家族の方ともよく話し合ってください」






…どうやってここまで来たんだっけ…。



夕焼け色に染まり始めた海を前に、立ち尽くすしかなかった。
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