ウェディング・ストーリー
「なに?用があるんだったら、さっさと言って。これ明日までには終わらせなくちゃいけないんだから」
「そんなの、どーでもいい」
ヤツはそう言った。確かに言った...
「ちょっと、じゃあなんで呼んだの?どーでもよくないじゃん。引っ越し、明日だよ?」
あーマジでこのマイペース野郎殴りたい。心の中でだけど。
「俺にとっては、もっと大事な話なんだけど。さっきの」
大事?だったらもっと違うタイミングでいいでしょ。
今この散乱した部屋の状況判断しても優先させたいほどの話しなわけ?
「・・分かった。ちゃんと聞くから、なに?」
アタシが引いてやらないと、ホンっと折れないからね、アンタは。
「いや、お前が嫌だったら...別にいんだけど、さ。
一緒に住まねぇ? 俺ら」
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・。
「はい?」
やっと出てきた返事の一言。