ウェディング・ストーリー



その言葉に、明らかに落胆した様子の彼を見て、胸が痛む。



それもそうだ。



男にとって、一生に一度あるかないかの緊張の場面だったに違いない。



でも、ちゃんと理由があるから。



「嬉しいよ?こんなアタシでも、結婚してくれる人居るんだって思ったら。それが、自分の好きな人なら、尚更。すごい確立じゃん?」



ちゃんと、伝えるから。



「けど...まだダメなんだ。自分が、ダメ」



そこでようやく反応を示した。



「どこが?」





< 63 / 85 >

この作品をシェア

pagetop