ウェディング・ストーリー



自分を超えていない。



「いま、やっと一人で取材に行けるようになったばかり。事実を伝えることが、どれだけ神経を使うものかって、分かり始めたんだよ、何年もやってきて、ようやく...」



一人前になって、自分を誇れるようになりたい



「自分の目で確かめて、見たもの、感じたもの、全部伝えたいって昔も、今も変わらず思ってる。でも、アタシはまだ世界を知らない」



甘える人間に、なりたくない



「自分に負けたくない。こんな生半可で終わりたくないの。もっと独りでしっかり、歩けるようになりたい」



「だから...「あのさぁ、俺はべつにお前に完璧求めてるわけじゃねぇよ?」」



話の途中...別にいいけど。



「えっ?」



「そうやってさ、いっつも自分でなんとかしようとするトコ。すげぇなって思ってる。嫌いじゃねーし、むしろそういうしっかりした面に惚れたってのもあるし...」



言いながら、赤くなんなよ。もうオッサン近いのに。(まだ20代だけど。)若いうちの特権ですよ、それは。



ごめん、心のつぶやき隠しきれませんでした!だってなんか妙にヤツがハニカんでんだから、仕方ないよ!!



「ぁー...うん...」



反応に困るわ。




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