冷血がーるの恋物語。
「ちょっとー、莉空。いいじゃん。」
ぶぅーと頬を膨らませているのは大河じゃなく実。
なんで、あんたが拗ねてるんだって。
「今日一緒に帰ろうよ!もう1人誰か誘ってさ。」
(こっいつはー…!)
次から次からいろんなことを仕組んでくる。
「じゃあ俺の友達でいい?」
(あんたも…いい加減にしてよ。)
と、冷たい瞳で顔を上げるとちょうど大河と視線がぶつかった。
そしてふっと口角を上げて笑われる。
「……いいじゃん。親睦深めようよ。」
とてつもないくらいの、悪寒がした。